1999年10月29日 後楽園ホール  FMW


開演の10分くらい前に後楽園ホールに到着。 指定席はすでに完売。前売りを買っていなかったので、立ち見で見るハメに。 立ち見客も2重、3重の人垣で、この世情に後楽園をソールドアウトにしてい るのは見事と言うしかない。これができるのも、もはや新日、全日、 GAEA、闘龍門、リングス、パンクラスと、FMWだけ。
 南の一番後ろ側から人の肩越しに見ることになったが、このあたりに来ると、 特リンの客との温度差を感じますね。リングサイドが盛り上がっている 時でも、この辺は静かに見ているというような。それはいいんだけど、ハズし たヤジ、あるいは意味のない文句を叫ぶ人もいて、そういう人は顔を見ると、 まず間違いなく顔が悪いです。「ダメヤジ=ブ男」の原則。
 つまり、あなたが自分自身を客観的に見て、顔がいまひとつだったら、プロ レスは静かに見るのが良いんではないかと。Ikejeyさんは試合後の飲 み会で「プロレスファンは顔で決まる。顔の悪いヤツにプロレスを見る資格は ない」と言っていました。私はそこまでは言いません。でも、鬱陶しいことを 言って周りに迷惑をかけるのは本当にやめましょう。そこの顔の悪い人! 日 常生活がパッとしないからと言って、せめてプロレス会場ではじけようという のは、浅ましいですよ。


第1試合 H VS ハヤブサ <肛門爆破マッチ>

最初から乱闘飛んじゃったH

先に入場してマイクを取ったH。片手にはロケッ ト花火。お客さんに呼びかける。
「これは何だー?」
「ロケット花火!」
「俺達、これ使ってこれから何やるー?」
「コーモン爆破!」
「みんなも聞いてくれ。ハヤブサ。俺達の大切なハヤブサの思い出を土足で踏 みにじりやがって。だけど、お前の意志でやっているのなら、まだいいさ。ハヤブサ。 いや、本田雅史。俺がこんな試合をするのは、何のためだ? 2人でFMWの 門を叩いた時の気持を覚えているか。周囲からいろんなこと言われながら、気 持だけでやってた。第1試合でやっていたあの頃と同じ気持で来てほしい」
「fight with dream」で入場したハヤブサが突っかかり、乱闘へ。いきなり Hのプランチャが飛び出した。もう飛ばないかと思われたHだが、ハヤブサ時 代のトペコンやケブラーダと差別化したかたちで飛び技も使っていくらしい。 場外乱闘では、ハヤブサが優勢。南側でけっこう長時間暴れ回った後、再びリ ング内の攻防へ。
 Hのフランケンシュタイナー、ドラゴンスープレックスも飛び出したが、ハヤブサは場外 パワーボムを決めて、試合を決定的なものに。リング内でもパワーボムを決め た後、Hの両腕をコーナーに手錠で留めてしまう。これではHは動けない。後 はもうハヤブサはHのズボンを下ろし、ロケット花火を押し込むだけだった。 そして、点火。
 バチバチバチと爆発音が響いて、肛門爆破終了。ノーコンテストの裁定が下り、ハヤブサはマイクアピール もせずに帰ってしまう。誰もHの手錠を外す人がいない。ケツを見せたままの H。一部の客が早く外せと怒り始める。うるせえよ。あえてなかなか外さない ことで、Hの屈辱を強調してるのがわからねえのか。って、俺みたいに主催側 の意図を読みながら(当たってるかどうかは別として)見てる方が普通じゃな いのかね。
 山崎が鍵を持ってきて、Hはようやく開放された。ウワーと叫んで、帰って しまうH。自分のような常連ファンは今日はフリだけっていうことはわかって いたから、充分満足だけど。そもそも、すぐ後の横アリのメインと同じようなものを、後楽 園の第1試合でやるはずがない。これでブーブー言っているような客はちょっ とベタ過ぎないか?

ハヤブサのパワーボム見事なヒップを晒すハメに


第2試合 佐々木嘉則 VS 山崎直彦

第1試合とは打って変わって、すごく締まった 試合。山崎が久しぶりに良い。締まった体つきでキビキビと動き、佐々木のパ ワーに真っ向から対抗していった。スピニング・トーホールドも決め、豪快な ダイビングヘッドバットから膝十字固めで、佐々木に苦しい声を上げさせる。 佐々木ののど輪落としも足を掛けて防ぐなど随所に進歩が見られ、幾度も繰り 返されたこのカードの中でも出色の出来となった。
 最後は佐々木の新技。エアプレンスピン風に回って相手を後頭部から落とす 技。ファンクス戦に向かう2人への暖かい拍手が会場を包み込んだ。

スピニングトーホールド豪快なスーパーフライ


荒井社長が登場し、今までのことを観客に謝罪。 今後の自分の進退は田中に一任し、横浜で決着をつけてもらうとのこと。す ると、ハヤブサが現れ、コーナーにもたれかかる。荒井社長は困惑した様子で、 「なんですか?」。そこへやってきた冬木。お前もあと一ヶ月だなと荒井社 長にがなり立て、さらにハヤブサに向かって「お前はTNRを除名だ。これ からは1人でやっていくんだな。俺達の力がどれだけ大きかったかじっくり味 わえよ」。仲間割れの兆しは出ていたものの、急な展開です。
 横アリのメインは江崎と本田の原点回帰ストーリーだろうということはなん となく感じていたので、ハヤブサはまずTNRと離れておいて、1人の選手と してHの前に立つ必要があるんでしょう。第1試合、このスキットという流れ がメイン後の騒動につながっていくわけで。


第3試合 中山香里、元川恵美 VS ミス・モンゴル

回転式胴締めを披露元川の切れ味鋭いバックドロップ

モンゴルがこの無謀なハンディキャップマッチを まともに戦うはずがない。君がいっぱしのプロレスくんなら、興味は誰が乱入 するかというところに向いていたはずだ。試合開始早々のダブルドロップキッ クはかわしたモンゴルだが、中山の回転胴締めで無闇に回され、元川にドロッ プキックを半ダースほどもらい、中山のDDT、元川の雪崩式フランケン(封 印するんじゃなかったっけ?)、角度の鋭いバックドロップで追いつめられた ところで、謎の女子レスラーが乱入。ずっと前にFMWに来日したマリア・ホ サカと、ECWで男相手に試合をしているJAZZの2人である。 2人に押さえつけられた元川めがけて、モンゴルがセントーンを見舞い、フォール勝ち。 マリア・ホサカは自分こそリアル・マリア・ホサカだと主張したいのか、例のへな ちょこキックを中山相手に連発していたり。
「横浜アリーナではこのメンツで3対2のハンディキャップ。受けるか?」(モンゴル)
「誰かわかんねえけどな、この2人。(会場爆笑)やってやるよ」(中山)
 元川、さらに動きにキレが戻った感じ。この中でも一番できるのに、一生懸 命中山を持ち上げている姿が健気だ。もっとも、中山も少しずつ良くなってい るような。しかし、今になって、マリア・ホサカねえ。JAZZの来日はもっ とすごいけど。横アリの楽しみが増えたと、素直に言っておこう。

これがフィニッシュJAZZ(左)マリアホサカ(右)


第4試合 非道 VS タレック・パスカ

弟子「非道さんです」
非道「ムリせんでええ」
この痛ましさ、最高でした

今日も空手着の非道。引き連れた2人の弟子の うち、メガネで金髪という恐ろしく弱そうな1人を捕まえて訊く。
「俺が横浜で誰と戦うか知ってるか?」
「ウイリー・ウイリアムスです」
「どっちが勝つと思う?」
「非道さんです。もちろん」
「ムリすんな。(会場は爆笑)はっきり言って、ウィリーだけには勝つ自信が ありません。しかし、男には負けるとわかっていても、戦わさねばならない時が あるんや(拍手)」
 パスカとともに、なんとあのウイリーが登場。しかし、パスカはざんばら髪 と入れ墨の「見るからに」ダメ外人。初期FMWによく来ていたようなヤツだ。 しかも、チェコスロヴァキアから来たって。チェコスロヴァキ アなんて、もうどこにもねえんだよ!(チェコとスロヴァキアに解体済)  これは楽しそうだ。わくわく。そして、案の定期待を裏切らない試合になったわけで。
 最初から非道のローキック、ハイキックにふらふらのパスカ。ヤケになった ようにマウントパンチを繰り出したものの、まるでねこじゃらしのよう。フラ イングニールキック(!)をかわされ、非道の投げっぱなしジャーマン2連発、 非道ちゃんボンバーに軽く沈んだ。その間、1分ちょっと。会場からは笑いが 耐えなかったが、今の大仁田が自分の興行でやっている初期FMWの再現 よりも、はるかにかつてのFMWらしい。断じて、初期FMWは今の大仁田興 行のようなわざとらしく、イヤラシイものではなかった。
 ウイリーがマイクを取る。通訳さんがまじめに通訳。
「良い試合だった(会場爆笑)。しかし、俺は彼ではない。 俺はこんなものじゃない
 知ってます。あなたがこんなものでいったいどうするんですか。

ジャーマン2連発俺はこんなものじゃない


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